今月の玄関花(後半)
今月後半の玄関花をまとめてご紹介いたします。
*流派 勅使河原和風会
*担当者 長野洋子
*花題 涼夏の雫(しずく)
*花材 ミツマタ、ヤツデ、ユリ、ヤブラン、ピンクッション
*花器 ガラス器
今月15日から21日の担当は勅使河原和風会でした。
タイトルは涼夏の雫。
私が朝の生けこみ時間帯に伺うと、台の上にガラス玉を配置しているところでした。
サイズや色の濃淡が異なるガラス玉を、バランスよく配置してきます。
納屋玄関から入られたお客様には作品の後ろ部分も見えるため、後方にもガラス玉。
そうやって時間と手間をかけて作品を作っていく。
それを眺めるのって、本当に楽しいです。
ヤツデに鮮やかな色のユリとピンクッションが、夏の彩を表現していて、とても素敵な作品でした。
*流派 草意流
*担当者 山下蒼香
*花題 高原の涼しさ
*花材 フイリツバキ、オリエンタルユリ、ピジンショウ
*花器 投入れ壷
22日から28日の担当は草意流でした。
この週は、先生からの電話で始まりました。
原稿には信楽焼と書いたけれど、投入れ壷に変更して欲しいという内容でした。
生けこみ日の朝、先生にお会いすると
「とてもいいツバキが手に入ったから、花器を変えたの」とのこと。
毎回先生方は、とても多くの量の花材を持参されています。
それを玄関花の台や花器のサイズに合わせて、また作品のイメージに合わせて量の調節をされます。
どんなに立派な枝や葉が美しい枝ものでも、空間を演出するために、どんどん切り落とすこともあります。
そうやって、必要な美しさのためには切り捨てることもする・・・。
それを瞬時に判断する先生方は、本当に素敵だと思います。
今回は、想像以上に立派なツバキが手に入ったので、それを存分に使いたかったと話してくださいました。
いやーー、本当にこれってツバキ?って思ってしまうほどでした。
ツバキって花がついてなくても、この緑のままでも存在感があるんですね。
来月にかけての担当流派は下記の通りです。
・7月29日から8月4日は、蒼仙流。
・8月5日から11日は、文人流。
・8月12日から18日は、専正池坊。
・8月19日から25日は、池坊。
・8月26日から9月1日は、専心池坊。
どうぞお楽しみに。
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